1925年ごろ大阪で横型コリントゲームを改良したものがパチンコの発祥との説があるが、専門家によると[53]実際にはヨーロッパから輸入されたウォールマシンが日本で広まったものがパチンコの起源であるとされる。
1930年、風俗営業第1号店が名古屋で許可されパチンコ店が開店。
1936年、高知でパチンコが大流行、半年で35店が開店。
1937年、日中戦争勃発。
o 戦時特例法によりパチンコ店の新規開店が禁止される。
o 現在のパチンコと同じ鋼球式のパチンコが登場。
1941年、太平洋戦争勃発。
1942年、戦時体制により、パチンコは不要不急産業として全面禁止。パチンコ店は閉店され、台は処分される。
1946年、禁止されていたパチンコが復活する。
1948年、
o 風俗営業取締法(改正前の風営法)制定により、パチンコは許可営業となる。
o 「正村ゲージ」が登場。
1949年、
o 貸玉料金が1円から2円に値上げされる。
o 丸新物産(現:ニューギン)が名古屋市で設立。
1950年、竹屋商会(現:竹屋)が春日井市で設立。
1951年、
o 法改正により18歳未満の入場が禁止される。
o ソフィア(西陣)が桐生市で設立。
1952年、
o 菊山徳治考案のオール20連発式(機関銃式)が開発される。
o 京楽が名古屋市で設立。
o 大一商会が愛知県(現在の北名古屋市付近)で設立。
1953年、
o 第1期黄金時代到来。パチンコ店387,664軒にのぼる。製造メーカーは約600社。
o 循環器第1号機(高速度連射可能機:160~180発/分の玉が自動的に発射)開発。これによりパチンコブームが加熱し、射幸心をそそるとして後の連発禁止令の要因となる。
1954年、
o 東京都公安委員会が「連発式パチンコの禁止」を決定、全国に広がる。
o 豪快不況が到来、全国軒数も半減。
1955年、モナミ商会(現:三洋物産)が名古屋で設立。
1956年、第一回業界編成期を迎える。
1957年、
o 神武景気を意識した「ジンミット」が登場。
o 「竹屋式無人機」の登場で、従業員がシマの中に入らなくてもよくなった。
o 役物コミック機登場。
1958年、藤商事が大阪市で創業(法人としての藤商事設立は1966年)。
1960年、
o 画期的な「チューリップ」が登場。
o リモートコントロール方式をはじめて発売。
o 第2期黄金時代到来。
o 平和が桐生市で設立。
o 豊丸が名古屋市で設立。
o パチンコメーカー60社が集まって日本遊技機工業協同組合(日本遊技機工業組合の前身)を結成。
1962年、盤面のファッション化に拍車がかかる。
1963年、
o 分離式(ユニパック)発表。
o メダル式パチンコ機登場。
1965年、パチンコ店1万軒を越える。オリンピアマシン(パチスロの前身)登場。
1966年、三共(現:SANKYO)が名古屋で設立。
1972年、電動式ハンドルが認可される。貸玉料金が2円から3円に値上げされる。
1973年、太陽電子(現:タイヨーエレック)が名古屋市で設立。
1975年、間寛平の「ひらけ!チューリップ」が100万枚の大ヒット。サミーが東京都で設立。
1978年、貸玉料金が3円から4円に値上げされる。
1979年、「パチンコの日」制定(毎年11月14日)。高尾、三星(現:サンセイR&D)が名古屋市で設立。
1980年、現在のデジパチの基本である「三共フィーバー」が登場。
1981年、現在の羽根モノの基本である「ゼロタイガー」が登場。
o 警察庁がフィーバー機の大当たり時に開く大入賞口開閉時間を30秒×10ラウンドに規制。
1982年、権利モノが初めて登場。
1983年、大同(現:ビスティ)が東京都で設立。
1984年、フィーバー機の大当たり時の大入賞口開閉時間を15秒×10ラウンドに規制強化。
1985年、保安電子通信技術協会によるパチンコ機の検定制度開始。
1986年、「全国パチンコ・パチスロファン感謝デー」制定。
1988年、警察庁が「CR機構想」を発表。日本レジャーカードシステム設立。東洋商事(現:フィールズ)が名古屋市で設立。
1989年、日本遊技関連事業協会設立。
1990年、遊技機規則改定。最大大当たりラウンド数が10ラウンドから16ラウンドに緩和。確率変動(確変)の導入。
1990年代、このころ車に置き去りにされた子供の熱中症事故が問題視され始める。
1992年、最初のCR機「CRフラワーショップ」が登場。
1993年、「ダービー物語事件」。この事件を機に連チャン機は規制され、CR機の導入が加速化する。
1996年、遊技機内規変更。CR機の確変の連続が最大80ラウンドに制限(いわゆる5回リミッター)され、大当たりの確変を搭載したCR機の時短機能や確変の2回ループを禁止。それまで規定されていなかった大当たり確率の下限を1/360に規制。同時に「社会的不適合機」と呼ばれ、射幸性が高いとみなされた機種(約70万台)を自主撤去。
1999年、遊技機内規変更。大当たりの確変割合と大当たりの出玉数に応じてリミットを設けるようになり、5回リミッターが事実上の撤廃。「最低賞球数&最高賞球数」が「5&14」または「5&15」の機種の場合、大当たり確率の下限を1/320に規制。
2002年、遊技機内規変更。最低賞球数が5個から4個に。大当たり確率の下限が、賞球に関係なく1/360に緩和。大当たり終了後の時短が認められる。
2004年、風営法施行規則改定。パチンコの種区分が廃止。
o ハンドル部へのバイブレータ搭載、抽選演出の省略(センサー等を使用したスキップ機能)、演出の書き換えによる連続予告(擬似連続予告は対象外)をそれぞれ禁止。大当たり確率の下限が1/500に緩和。ループ式の機種の確変割合の上限(50%)や普通電動役物(電動チューリップ等)のサポートを搭載した場合の高確率の上限(1/50)を撤廃。最低賞球数が3個(規則上は1個)に。
2005年、遊技機内規変更。1/500にまで緩和された大当たり確率の規定が見直され、下限が1/400となる。
o この頃からパチンコの新機種のテレビCMが頻繁に流れるようになる。
2006年5月、風営法改定。閉店前やトラブル時の出玉保証の禁止、明らかに18歳未満と分かる者を入場させたパチンコ店に対する罰則規定などが盛り込まれる。
2006年7月、「みなし機」の完全撤去。
2006年8月8日、有限責任中間法人遊技産業健全化推進機構設立。
2007年4月、有限責任中間法人遊技産業健全化推進機構が「誓約書」を提出した全国のパチンコホールに対して、「随時・不通知」の立入検査を開始。
2008年3月、遊技機内規変更。2004年の規則改定以降なくなっていた連続予告の解禁(ただし、変動時間を変更してはいけない)。
2009年4月、遊技機内規変更。大当たり確率における「出玉なし通常大当たり」は大当たりの確率計算から除外した上で、下限400分の1を遵守(確率計算から除外しない場合は、1ラウンドあたりの特別電動役物の開放時間を6秒以上にして出玉を得られるようにすること)。
用語
モーニング
後述する「ブラボーキングダム」を始めとする機種などには、「モーニング」機能が備わっていた。これは、攻略法というよりホール側の「サクラ」台で、「客寄せパンダ」になってもらうことで稼働率アップを狙ったものである(開店後、勝ち逃げ防止のため、一定時間は出玉交換禁止のホールも存在した)。
これは、遊技台の電源を投入すると一定の確率、又は意図的なセットで内部乱数が連チャンゾーンからスタートし、ホールの朝一から「連チャン」が起きる仕組みだった。豊丸産業のドンスペシャルという機種は朝一番で単発回し(保留玉を点等させないように打つこと)をして大当たりすると、通常よりも連荘率が上がることで「朝一単発」という言葉も生まれた。
当然ながら「モーニング台」につくためには、他の客より早く行列に並ばなければならず、「早起きは3万円の得」という新しいことわざまで生み出した。なお、「モーニング」は、前日のゲーム状態に関係なくセットされるので、「モーニング台」を確保したからといってそれが優秀台であるという保証はない。
リーチ
詳細は「リーチ (パチンコ)」を参照
ダブルリーチ
画面上のリールがあと一つ揃えば大当たりとなる演出のうち、麻雀のリーチでいう「待ち」が二つある状態のこと。麻雀の「ダブルリーチ」とは意味合いが異なる。
連荘(連チャン)
大当たり終了後、持ち玉が減りにくい状態(普通電動役物の頻繁な開放によるスタート入賞のサポート、いわゆる電チューサポートが働いている状態)で大当たりに当選すること。偶然早い回転数で引いた場合はこう呼ばないことが多い。語源は麻雀の「連荘(連続してあがること)」から。
確率変動(確変)
大当たりや小当たりの確率を通常時よりも上昇させて次の大当たりを誘発する機能。
詳細は「確率変動」を参照
時間短縮(時短)
大当たり終了後、強力なデジタル変動の短縮と電チューサポートを組み合わせて持ち玉を減らさずに効率よく回転させる機能。又は保留玉が貯まった時に特別図柄(メインデジタル)の変動時間を通常よりも短縮して時間効率を高める機能。
詳細は「時間短縮 (パチンコ)」を参照
フィーバー
大当り状態のこと。通常のデジパチの場合、同一の絵柄や数字が3つ揃うとこの状態になる。ただ、この『フィーバー』は三共の登録商標であり、大当りした時に「フィーバー!!」と叫ぶのは三共、ビスティの機種のみである。
実際に、三共の機種には「CR FEVER●●」と、必ず『フィーバー』と名付けられている(ビスティでも機種名にはフィーバーが付けられていたが、「CRフィーバーツインズ」を最後に廃止された。ただし、フィーバー夏祭りなどのパチンコ移植作のパチスロなどには今でも付けられることがある)。
電動チューリップ(電チュー)
玉が入ると開いて次の入賞を容易にする役物をチューリップと呼び、電チューは玉が特定の穴やゲートを通ると電動で一定時間開いて閉じるチューリップのこと。
交換率(等価交換など)
遊技客側から言う「交換率」とは一般的に特殊(換金性のある)景品と交換する際の価値を指す。
景品買取所で換金した場合の価値を「100円あたり玉何個必要か?」という表現をする。
例1 25玉交換 = 特殊景品100円分は玉25個で交換できる = 4.00円/1玉の価値。
例2 28玉交換 = 特殊景品100円分は玉28個で交換できる = 3.57円/1玉の価値。
貸し玉料金は「玉1個=4円」と規定されているが、景品と交換する際の価値は、警察の見解として「等価交換」とされている。
景品として交換される品物の人気としては、特殊景品が95%以上にのぼることから、遊技客側からみた「玉1個の価値」は「買取所での買取価格を基に計算する」のが常識となっている。
ハイエナ
攻略法を知っている客が、他の客が打っている台に目をつけて、その客があきらめて台を空けるのを待つこと。以前はオカルトとしか言えない攻略法しかないのであまり意味はなかった。しかし確率変動状態でありながら簡単に見分けのつかない「潜伏確変状態」を持つ機種が出現したため注意が必要である。
ハマリ
相当の金額を投資しても、大当たりが出ないこと。語源は「深みにはまる」から。
ジェットカウンター
獲得した出玉を計数する機器(計数機)のこと。シマの中央にあったり、両端にあったり、小規模な店舗では景品カウンターにあったりと、存在する位置はさまざまである。
割数
ホール側から見た出玉率のこと。ホールコンピュータにより一台ごとの出玉率は瞬時に演算されて、この割数と交換率の組み合わせによってホール側と遊技客のもうけがわかる仕組み。営業割数と機械割数の二種類がある。
フルスペック
その時点での内規の規定いっぱいに設計された機種。現在完全なフルスペックの機種を作ると実射試験でほぼ不合格になる。時代によって、その内容は変化する。
1. CR機中期においては、確変割合1/3、確変図柄での大当たり後通常図柄が2回連続で当たるまで継続(2回ループ)の機種。CR大工の源さん(初代)など。現在このような機種を作ることはできない。1回ループ(確変割合1/2、1回継続)の機種と対比して使う。
2. すべての通常大当たり終了後に時短が付く機種。高確率状態での通常大当たりにのみ時短が付く機種(ハーフスペック)と対比して使う。
3. 大当たり確率が内規の下限(400分の1)近辺になっている機種。大当たり確率が300分の1前後になっている機種(ミドルスペック)と対比して使う。
ブドウ
遊技機に打ち込まれた釘と釘の間に玉が挟まり動かなくなったところに、次々と放たれた玉が上から被さっていき、終いには台の中で玉が一塊りになって詰まってしまうこと。この玉の塊がブドウのように見えることから、こう呼ばれる。玉の重みで自然と崩れることもあるが、通常は店員を呼んで取り除いてもらう。めったにできるものではないが、ブドウができた場所によっては、スルー釘やヘソに繋がって入賞しやすくなることがある(ただし、ブドウを作って入賞させる行為は不正行為と見なされる)。